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RLM では、何らかの理由でライセンスサーバーがダウンしてしまった場合、その機能をフェイルオーバーサーバーにバックアップさせることが可能です。本来のサーバー (プライマリサーバー:primary server) の代わりに機能するこのフェイルオーバーサーバーを、フェイルオーバーライセンスサーバー (failover license server) と呼びます。なおフェイルオーバーサーバーでは、ライセンスのローミングを行うことはできません。
※ 注意:プライマリとフェイルオーバーサーバーの間に、ファイアウォールは設置できません。 |
プライマリとフェイルオーバーサーバーでのライセンス管理の受け渡しは、Tecplot の管理サーバーが実行します。受け渡しは、ライセンスファイル (.lic ファイル) 中の rlm_failover
または rlm_failover_server
の記述に基いて行われます。
フェイルオーバーサーバーも、独立してライセンス管理を行うことができますが、プライマリサーバーがダウンした時のみ管理を実行して下さい。
フェイルオーバーサーバーを起動するとき、Tecplot のライセンスファイルの rlm_failover
または rlm_failover_server
には、以下の様な記述が必要です。
count =
0 以外の数値hostid =
<プライマリサーバーの hostid>_failover_host =
<プライマリサーバーの hostname> ;rlm_failover の場合=
<プライマリサーバーの port@host> ;rlm_failover_server の場合(注意:RLM v9.2 の場合は、_failover_host キーワードは _primary_server に変更されています。_failover_host でも動作しますが、ライセンス更新の際には _primary_server キーワードを使用して下さい。)
rlm_failover
と rlm_failover_server
の違いは、プライマリサーバー自体のダウンを認識して (rlm_failover
) 、あるいは、プライマリサーバーの RLM プロセスのダウンを認識して (rlm_failover_server
) 、フェイルオーバーサーバーを起動させるかの違いです。
注意:rlm_failover
または rlm_failover_server
を記述したライセンスファイルでは、_failover_host
または _primary_server
はプライマリサーバーの localhost または 5053@localhost に設定されます。この記述は、ライセンス管理者が編集することができます。
rlm_failover
のライセンスファイルは、起動数が制限されています。そうでない場合は、ライセンスファイルは使用できません。(無制限にフェイルオーバーサーバーを起動すると、サーバー同士の競合が発生してしまいます。)
フェイルオーバーサーバーを起動するには、rlm_failover
(または rlm_failover_server
) キーワードが必ずライセンスファイル (.lic) に記載されていなければなりません。
RLM が rlm_failover
または rlm_failover_server
license の記述があるライセンスファイルで起動すると、プライマリサーバーの状態を監視するためのスレッドが、定期的に実行されます。プライマリサーバーのポートを介して、TCP/IP プロトコルでサーバーの起動状況のチェックが行われます。コンピュータまたはライセンスサーバーが起動している場合は、フェイルオーバーサーバー側は何も行いません。
もしプライマリサーバーがダウンした場合は、rlmreread
コマンドと同じやり方 (ライセンスファイルに記載された内容) で、フェイルオーバーサーバーのライセンス管理機能が有効となります。
プライマリサーバーが復旧したとき、フェイルオーバーサーバーは実行しているライセンス管理を中止します。
フェイルオーバーサーバーには、日頃ラインセンス管理のために使用しているコンピュータではないマシンを選択して下さい。言い替えると、rlm_failover
または rlm_failover_server
license の記述があるライセンスファイルで RLM を起動させる専用サーバーがベストです。ネットワーク上のライセンスサーバーにトラブルが発生した時、一般的にこのような構成が復旧にもっとも有効です。
非常に特殊なケースでは、たとえばプライマリサーバーのマシンが数千のクライントを管理しており、そうしたサーバーが複数あるときは、サーバー毎に 1 または 2 のフェイルオーバーサーバーを用意した方がよいでしょう。
注意:フェイルオーバーサーバーは、ライセンスのローミングに対応していません。これは、プライマリサーバーからライセンスを引き継ぐためのライセンスプールが、ローミングに対応していないためです。
次のライセンスファイルは、フェイルオーバーサーバーとして働くための設定です (サーバーのノードは "failover_host
"、hostid は "11111111
") 。プライマリサーバーは、hostid が "12345678
" (ノードは "main_server
") です。
HOST failover_host 11111111 1700 ISV reprise LICENSE reprise rlm_failover 1.0 permanent 1 hostid=12345678 _primary_server=main_server sig="x"
LICENSE reprise rlm_failover_server 1.0 permanent 1 hostid=12345678 _primary_server=5053@main_server sig="x"
注意:LICENSE
行の hostid には、プライマリサーバーの hostid が記述されます。
フェイルオーバーサーバーのライセンスファイルを受け取ったら、以下のようにインストールして下さい。
rlm_failover
または rlm_failover_server
の記述のあるライセンスファイルを編集します。_primary_server=
(または _failover_host=
) のフィールドにプライマリサーバーの host 名を入力します。HOST 行には、フェイルオーバーサーバーの host 名を記述します。(rlm_failover_server
の場合は、_primary_server=
(または _failover_host=
) のフィールドには port@host ですので、注意して下さい。) RLM_LICENSE
に追加して下さい。または、フェイルオーバーサーバーのライセンスファイルをアプリケーションが見つけられるように、パスを設定して下さい。これを忘れると、フェイルオーバーサーバーが有効になっても、アプリケーションがライセンスのチェックをすることができません。注意:フェイルオーバーサーバーは、RLM v2.0 から搭載された機能です。