分散分析で行う正規性検定 (Normality Test) について
質問:
SigmaPlot で分散分析 (ANOVA) を行う際、データが正規分布しているか否かの Normality Test が行われますが、レポートに算出された P 値を手動で算出するにはどうしたらよいですか?元データに対して単純に Normality Test を実行しても同じ値になりません。
Statistics samples.jnb の Two Way ANOVA データで
Two Way ANOVA を実行した例。
結果は、Normality Test (Shapiro-Wilk): Passed (P = 0.067) となります。
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回答
ANOVA 検定における正規性の検定は、生データではなく残差に対して行います。残差は、生データとそのデータが属する各因子群の平均値との差をあらわします。ANOVA レポートに出力される正規性検定の P-value の結果は、この残差に対して正規性検定を行った結果と同じになります。
- 残差の内容を確認するには、ANOVA を実行する前に
Options ダイアログにある Results タブを選択し、“Residuals in column” ドロップダウンリストからワークシート内の output column を選択または入力するか、First Available Column として最初の空白列を指定します。
Options ダイアログにある Results タブで残差を出力する指定
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- ANOVA を実行すると、指定したワークシート列 (この場合は最初の空白列) に残差が出力されます。
残差の出力例(列4)
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- この残差の列に対して、通常の正規性 (Normality) 検定を行うと、

出力されるレポートの P-value の結果が ANOVA のそれと一致します。
残差に対して正規性検定を実行した結果。
W 統計量とともに、ANOVA の P 値と一致する値が算出されます。
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