更新日: 16/09/05

分散分析で行う正規性検定 (Normality Test) について

質問:

SigmaPlot で分散分析 (ANOVA) を行う際、データが正規分布しているか否かの Normality Test が行われますが、レポートに算出された P 値を手動で算出するにはどうしたらよいですか?元データに対して単純に Normality Test を実行しても同じ値になりません。

Statistics samples.jnb の Two Way ANOVA データで Two Way ANOVA を実行した例。
結果は、Normality Test (Shapiro-Wilk): Passed (P = 0.067) となります。

 

回答

ANOVA 検定における正規性の検定は、生データではなく残差に対して行います。残差は、生データとそのデータが属する各因子群の平均値との差をあらわします。ANOVA レポートに出力される正規性検定の P-value の結果は、この残差に対して正規性検定を行った結果と同じになります。

  1. 残差の内容を確認するには、ANOVA を実行する前に Options ダイアログにある Results タブを選択し、“Residuals in column” ドロップダウンリストからワークシート内の output column を選択または入力するか、First Available Column として最初の空白列を指定します。
    Options ダイアログにある Results タブで残差を出力する指定

  2. ANOVA を実行すると、指定したワークシート列 (この場合は最初の空白列) に残差が出力されます。
    残差の出力例(列4)

  3. この残差の列に対して、通常の正規性 (Normality) 検定を行うと、


    出力されるレポートの P-value の結果が ANOVA のそれと一致します。
    残差に対して正規性検定を実行した結果。
    W 統計量とともに、ANOVA の P 値と一致する値が算出されます。