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更新日: 14/04/10

XDM モデルによる DFT の分散力補正

The Dispersion Correction of DFT with XDM Model

分散力 (dispersion) は重要な相互作用のひとつですが、現在の DFT 汎関数では考慮されていません。Q-Chem の開発者は、Becke と Johnson による交換双極子モーメント (XDM) モデルをベースにした補正を実装しました。MM のような経験にもとづく古典的補正とは異なり、XDM は経験的パラメータをほんど使用しない密度汎関数モデルです。DFT 計算に XDM を組み込んでも計算コストはほとんど掛りません。規模の大小を問わずあらゆる分子構造の計算にこの機能を取り入れてください。

基底関数 6-31+G* を使用したチロシンとグリシンからなるジペプチド構造

 

この図は、XDM により分子構造の予測に質的改善がなされたことを示します。本を閉じたような配座になっている最初のジペプチド構造は、波動関数をベースに分散力を含めた MP2 法で計算したものです。2つめの構造は一般的な DFT 法のひとつ B3LYP で計算したものですが、不適切な本を開いた構造になっています。3つめの構造は、B3LYP に XDM 補正を加えて計算したもので、MP2 と質的に一致します。分散力のエネルギー補正は 8 kcal/mol と非常に大きい点にご注意ください。

 

論文:

記事原文:

Q-Chem 4.0 マニュアル:

 

計算例:

 

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