更新日:24/07/19

Multipeak Fit パッケージ の使用方法

Multipeak fit は、ピークタイプのデータを解析する場合に役に立つパッケージです。分光法やクロマトグラフィー、質量分析などから得られたデータに使用できます。Multipeak Fit パッケージは、以下のような機能を含みます:

ここでは、Multipeak Fit の使用方法について紹介します。

 

Multpeak Fit ガイド ツアー

  1. ファイル > サンプルエクスペリメント > Curve Fitting > Multipeak fit Demo を開きます。


  2. 解析メニューをプルダウンし、Packages > Multipeak Fitting を選択します。

    この操作により、パッケージが読み込まれ、Start and Manage Multipeak Fit Sets コントロールパネルが表示されます。

    また、解析メニューにMultipeak Fitメニューが追加されます。

  3. 解析メニューをプルダウンし、Multipeak Fit > Help for Multipeak Fitting を選択します。

    この操作によって開いたヘルプファイルには、Multipeak Fit を使用するための詳細な情報が記載されています。

  4. ヘルプファイルを閉じ、コントロールパネル内にある Y Wave: のポップアップメニューから、データフォルダ 'data set 1' の下にある 'my y data' を選択します。

  5. X Wave: のポップアップメニューから、データフォルダ 'data set 1' の下にある 'my x data' を選択します。

  6. Use Graph: メニューで "New Graph" が選択されていることを確認します。

  7. Panel Position メニューで "Right" が選択されていることを確認します。


  8. Start New Set ボタンをクリックします。


    この操作により、グラフとコントロールパネルが表示されます。コントロールパネルはグラフウィンドウにくっついており、Multipeak fit を行うという目的のために、グラフとコントロールパネルは密に連動しています。下図のように表示されています。

    グラフが "MultipeakFit_Set1" という名前になっていることに注意してください。

    Multi-peak Fit をひとつの Igor エクスペリメントの中で使用している場合、Multi-peak Fit の新しいセッションを開始する度に "set number" が与えられます。"set number" は、Multi-peak Fit の新しいセッションを開始する度に 1 ずつ増加します。

  9. Auto-locate Peaks Now ボタンをクリックします。

    コントロールパネル中ほどのリストにデータ内のピーク検出結果が追加されます。

    グラフは、それぞれのピーク (Peak 0, Peak 1, Peak 2, Peak 3) のトレース、モデルカーブ、および残差カーブに変更されます。
    青い線はモデル(計算されたベースラインと見つかったすべてのピークの合計)を表します。
    緑の線はベースラインを表します。
    グラフの下部はピークを個別に表しており、足し合わせてはいません。
    上のトレースは残差(データセットと青いカーブとの差)を表します。

  10. Peak 0 行の左端の十字ボタン(Macでは右向き三角)をクリックします。

    ピークフィット係数 (Location, Width, Height) の値と、係数の値を保持する場合に使用するチェックボックス (Hold) が表示されます。

  11. ピークフィット係数 Height の右側の値のセル内をクリックします。
    これにより、セルが編集モードになります。

    Peak 0 の Height の値を 1.5 に変更してみます。
    値を変更した後、Return キーをタイプするかセルの外側をクリックすると、値の変更が反映されて、Peak 0 のトレースとモデルカーブのトレースが両方とも変更されます。

  12. Do Fit ボタンをクリックします。

    この例ではフィットが成功します。

    トレースはベースラインとピークの新しい係数を反映するように更新されます。
    結果のカイ2乗値はグラフの右上に表示されます。

  13. ピークリストの BaselineConstant と表示されている部分をクリックします。

    ベースライン関数メニューが表示されます。

  14. ベースライン関数としてCubic を選択します。


  15. Do Fit ボタンをクリックします。

    先ほどよりも残差にトレンドがなく、良好なフィッティング結果が得られました。
    先ほど開いた Peak 0 行のフィッティング係数は、今回の結果を反映して更新されています。

    しかし、このピークリストには推定誤差や、ピーク面積半値幅 (full width at half maximum: FWHM) などの、フィッティングそのものに関係しない情報は表示されません。

  16. コントロールパネルの右下にある Peak Results ボタンをクリックします。

    それぞれのピークの面積や FWHM など様々な情報を伴った、すべてのピークのリストが新しいウィンドウで表示されます。個々の情報に推定誤差が含まれています。

    水平方向にスクロールしていくと、すべての情報を確認することができます。


  17. Amplitude というタイトルのセルをクリックします。

    ピークが Amplitude (振幅) の小さいものから大きなものの順番でソートされます。リスト内のすべての列においてソートすることが可能です。


  18. Amplitude タイトルセルをもう一度クリックします。
    列のタイトルセルをクリックする度、ソートの順番が逆転します。


  19. Report in Notebook ボタンをクリックします。

    リスト内のすべての情報、および、ベースラインの情報を含んだリッチテキストノートブックが作成されます。


  20. Results ウィンドウに戻り、Standard Parameters, Tab-Delimited ボタンをクリックします。

    それぞれのピークのピークタイプ、位置、振幅、面積、FWHM および推定誤差の列がタブ区切りで表示されたプレーンテキストノートブックが作成されます。情報を他のプログラムにエクスポートする場合は、このノートブックが便利です。