更新日: 16/07/25

イギリスのEU離脱決定:
Grapher12 と Surfer13 でグラフ化

Posted by Jennifer Woodson on July 07, 2016


2016年6月23日、イギリス (英国) で EU 加盟に関する国民投票、通称 Brexit 投票が行われました。この国民投票は、欧州28ヶ国との経済的および政治的なパートナーシップである EU (欧州連合) の一員として存続するかどうかについて国民の支持を判断するものでした。最終的に、投票率は 71.8% で、EU 離脱に 51.9% が投票しました。このニュースが 6月24日に発表されると世界中が反応しました。私はこの2週間、この歴史的な国民投票についてと、これがイギリス、EU、および世界中の人々にとって意味することについて読んで過ごしました。すでに国際的な経済市場で、いくつかの影響が出ています。今後、どのような影響を与えるのかはまだわかりませんが、私は貿易、政治、経済、国際関係にとって興味深い時であると思います。

最初に私が興味を持ったのは、投票した人口統計の内訳でした。さまざまな出口調査や世論調査で、人口統計別の投票結果に関する情報が得られました。私は Lord Ashcroft Polls で得た情報から、学歴と年齢の明らかな相関関係と世論調査での個人の投票結果に注目しました。高齢有権者、教育水準が低い有権者、非雇用有権者が、EU 離脱に投票する可能性が高かったのです。とうてい理想的とは言えない社会経済的状況の人々は、生活の質の向上に役立ちそうな何か別のことを期待しているのではないかと私は思いました。もう一つ、私が注目したのは、いつ有権者が決断したのかということでした。回答者のほぼ 25%が、投票する前の週に決断していたのです! 1/3 あまりが投票先を事前に決めていました。残りの 40%未満は 6ヶ月以上前から決めていました。私には、これが投票の不確実性を示しており、個人やイギリスに投票が与える影響は不透明であると思えました。

年齢、教育レベル、雇用水準別の Brexit 投票結果と、いつ投票先を決めたのかを示すグラフ。すべてのグラフは Grapher 12 で作成

Brexit 投票のもう一つの興味深い余波は経済的な影響です。国民投票の結果が発表された日に、イギリスのポンドは暴落しました。発表以来、ポンドは何度か小さい上昇傾向を見せていますが、値は相対的に低いままです。下記は同じデータを 3Dリボン・グラフと時系列マップに視覚化した図です。時系列マップは年ではなく月に基づいて作成しました。3Dリボンプロットでは、6月23日ごろの急落が極めて顕著に見られます。国民投票を有効にするという公文書が発表された 2015年12月以来続いている長期の低下と同時に、他のわずかな下落もまた見られます。イメージマップでは、12月からの数ヶ月間に日々どのような変化が起こったかを簡単に見ることができます。イメージマップでは、これらの重要書類が提出された 12月から 1月に生じた色の変化がはっきりしており、それらは 3Dリボン・グラフの下落と相関しています。

米ドルと比較した、英国ポンドの価値の変動。Grapher 12 で作成した 3Dリボン・グラフと、Surfer 13 で作成した時系列イメージマップ

私はこの投票のグローバルな影響の範囲を十分に理解しているかはまだわかりませんが、イギリスが EU を離脱する今後数年間に世界で何が起こるのかを見守っていきます。イギリスで国民投票がもう一度行われるのか? リスボン条約50条に従って、イギリスは現実に離脱の方向へ進むのか? 他の国もイギリスに続いて EU を離脱するのか? ポンドは回復するのか? 北アイルランドはイギリスから離脱してアイルランドに復帰するのか? スコットランドはイギリスから独立するのか? 世界的にどのような経済の影響があるのか? 貿易はどのような影響を受けるのか? 我々は歴史上重要な時代に生きています。私は次に何が起こるのかワクワクしています!あなたはイギリスの Brexit 投票に対してどのように思われますか?