更新日: 19/11/19

GINO GUI LITE 9.0 の使い方

Absoft Pro Fortran の Windows 版に無料でバンドルされている GINO GUI LITE 9.0 は、GINOMENU (プログラム用ライブラリ) と GINNOMENU Studio (GUI 作成ツール) を持った GINO GUI 正規版と同機能の GUI 作成ソフトウェアの 9.0 を、64bit 開発用にアップデートしたものです。1 プログラム当たり最大 150 ウィジットという制限がありますが、それ以外は正規版とまったく同等のパッケージを利用することができます。

使用するには、Windows Vista、7、8、10 と Absoft Pro Fortran for Windows v16 以上が必要です。

備考:

<GINO インストール先> GINO をインストールしたフォルダです。

  • c:\program files\gino\v9.0 (Windows の 64bit デフォルトインストール先)
  • c:\program files(x86)\gino\v9.0 (Windows の 32bit デフォルトインストール先)

<GINO サンプルデータ> GINO のサンプルデータが置かれたフォルダです。

  • c:\Users\{Public}\Documents\gino\v9.0\examples

 

 

環境変数の設定

インストール後、レジストリの環境変数がアップデートされていない場合は、以下のように設定して下さい。

コマンドプロンプトのウィンドウをすでに開いている場合は、いったんウィンドウを閉じ、再度起動しないと変更が反映されません。

この設定は、GINO のインストール先の最上位フォルダにある GINOVARS.BAT ファイルにも記述されています。

 

Absoft Developre Tools Interface で GINO を使用する

  1. Developer Tools Interface を起動する前に、環境変数の Path に GINO のインストール先が設定されていることを確認して下さい。

  2. Developer Tools Interface を起動したら、Project | New Project メニューコマンドをクリックして、プロジェクトオプション (プロジェクト名、ターゲットファイル、プロジェクトディレクトリ) を設定して下さい。




  3. FORTRAN オプションパネルを開き、Module Paths の入力フィールドの右端の [...] ボタンをクリックします。


  4. Add Module Paths のウィンドウで [New Module Path] をクリックして、「<GINOインストール先>\modules」を入力して下さい。そして、OKをクリックします。


  5. さきほどの Module Paths の入力フィールドに「<GINOインストール先>\modules」が記述されます。


  6. 次に、その下の Additional Options の入力フィールドに「-subsystem:windows」と入力します。


  7. Target オプションパネルを開き、64-bit Code のチェックを入れて、OK ボタンを押します。


  8. Project | Add Files メニューコマンドをクリックして、ソースファイルを読み込みます。(例:<GINO サンプルデータ>\menu\hello.f90 ファイルを読み込みます。)






  9. 必要な GINO ライブラリファイルを、Project | Add Files メニューコマンドで読み込みます。<GINO インストール先>へ行き、以下のファイルを追加します。

    GUI Lite 版の場合:
    WINMAIN.OBJ、GMENULAB.LIB、GMWINERR.LIB、WINGUIAB.LIB、MINIGAB.LIB




  10. Build ボタンを押してプロジェクトをビルドし、Run ボタンでプログラムを実行して下さい。


  11. または、メニューの Build を選択して、Build をクリックして下さい。


  12. コンパイルが完了したところで、メニューの Build をクリックしてビルドし、Execute ボタンでプログラムを実行して下さい。


  13. または、メニューの Build を選択してExecute をクリックします。


  14. 新しいウィンドウに「Goodbye」と表示されます。


 

GINOMENU Studio 開発環境で GINO を使用する

GINOMENU Studio を使用する場合、Absoft Fortran コンパイラ、および GINO のカレントディレクトリで作業することが必要です。GINO の環境変数が正しく設定されているか確認した後、Absoft Pro Fortran の Development Command ウィンドウから GINOMENU Studio を起動します。

  1. スタート | Absoft Pro Fortran XXXX | Development Command Prompt(64bit) メニューコマンドをクリックして、Absoft Pro Fortran のコマンドウィンドウを開いて下さい。(XXXX はバージョン番号です。)


  2. cd コマンドを使って<GINOサンプルデータ>\mstudio フォルダに移動して下さい。


  3. Mstudio を入力して Enter キーを押すと、GINOMENU Studio が起動します。






  4. GINOMENU Studio を一旦、終了して、コマンドプロンプトでサンプルデータ Hello.gsp ファイルを実行するために、Hello.gsp と入力して Enter キーを押すと、GINOMENU Studio が起動してプロジェクトが表示されます。




  5. プロジェクトが読み込まれたら<F5>キーを押す(メニューのProject の「Compile, Link_Execute」をクリック)と、コンパイル、リンク、プログラムが実行されます。


  6. もし「The directory name is invalid」というエラーメッセージが表示された場合は OK ボタンを押し、メインツールバーにある「F90」アイコン(メニューの「Project」の「Generate Code」)をクリックしてソースコードをカレントディレクトリに保存し、再度<F5>キーをクリックして下さい。


  7. 保存場所のダイアログが表れた場合は、SAVE ボタンを押して下さい。


  8. 上書きするかどうかを尋ねてきた場合は、YES を選択して下さい。

  9. サンプルプログラムがコンパイルとリンクをされたら、直ちに実行されます。実行されたプログラムのウィンドウは、デザインウィンドウの横に表示されますので、注意して下さい。実行ウィンドウとデザイン中のフォームの違いは、以下の通りです。
    1. プログラム実行中のウィンドウには、グリッドのドットが背景にありません。
    2. プログラム実行中のウィンドウが、最初デザインウィンドウよりも上に表示されます(重なって表示される場合があるので注意)。
    3. Absoft Execution ボタンが ON(赤色)になっている場合は、プログラムが実行中です。


 

Absoft Pro Fortran コマンドウィンドウで GINO を使用する

GINO のサンプルプログラムをビルドするためバッチファイル(MENUBLD.BAT)を用意しました。Absoft Pro Fortran の Development Command ウィンドウからこれを実行して下さい。

バッチファイルは、GINO インストール先の最上位ディレクトリにあり、環境変数の Path が正しく設定されていれば、バッチコマンドは必ず実行できます。ここでは、GINOMENU のアンプルプログラム(Draw.f90)をコンパイル、リンク、そして実行してみましょう。

  1. スタート | Absoft Pro Fortran XXXX | Development Command Prompt(64bit) メニューコマンドをクリックして、Absoft Pro Fortran のコマンドウィンドウを開いて下さい。(XXXX はバージョン番号です。)


  2. もし環境変数が設定されていない場合は、以下のようにして ginovars バッチコマンドを実行して下さい。環境変数が設定されます。
    C:\>cd <GINO インストール先>
    C:\>ginovars



  3. 環境変数の設定が終わったら、cd コマンドを使用して<GINOサンプルデータ>\menu フォルダに移動して下さい。


  4. バッチコマンドを以下のように入力し、実行して下さい (引数 draw が必要です)。
    <GINOサンプルデータ>\menu>menubld draw