独立した工程間の関係を表現する方法

ここでは2つの並行して稼働している工程において、一方の工程の特性(4M等)の変更がもう一方の工程の特性などに変更を及ぼす場合に、その関係付けの一例を示します。

独立した工程であるため、FMEAは独立していますが、「工程A.3」における「材料a」を変更した場合、どこに影響するのかを認識することが重要です。

APIS IQでは、工程の「構造」とは別に、「機能ネット」の概念を導入することでこれを把握することができます。(VDAでは従来から採用されていた)「機能ネット」とは「AIAG-VDA FMEA」でも採用された「機能間の関係を示すネットワーク」です。

※ここで示したものはいくつかの方法の1つであり、他の方法もあります。

 

機能ネットでの連携の方法

  1. 工程(プロセス)分解を行い、各工程に「人」「機械」などを定義します。

    【工程1】


    【工程A】


  2. 各工程の機能ネットを作成します。この時点では、まだそれぞれの工程とその関係は独立しています。

    【工程1】


    【工程A】


  3. 「工程1」の「工程1.1」の「材料1」の機能要素に対して、「工程A.3」の「材料a」の機能要素を「原因側」としてドラッグ&ドロップします。(この時、ウィンドウを2つ開く方がやりやすい)




  4. 機能ネットの中で「材料a」の「材料特性a」をフォーカス要素にすると、構造は別々であっても、機能的に関連した「工程1」と「工程A」の影響範囲が表示されます。



この関連付けは「故障」でも行うことができます。上記と同じ関連付けを行うと、「材料a」の「故障」が「工程1」と「工程A」の両方に影響することがわかります。