化学種の分布

  1. SpecE8 は、溶存および吸着化学種の濃度、鉱物の飽和度、気体のフガシティを数値化します。Basis ペインで液体の組成を入力します。Results ペインに移って Run をクリックすると、計算結果がプリント又はプロットで表示されます。


  2. 溶存化学種の全ての濃度と活量係数がプリントされます。


  3. Basis ペインに化学種を追加します。複数の酸化還元状態を分析できるように酸化還元種のカップリングを除外 (decouple を指定) します。ここでは、Fe3+ と Fe2+ および AsO4 3- と As(OH)4- のカップリングを除外します。


  4. 一行目に表示されるのは系の Eh です。As(OH)4-/AsO4 3- と Fe3+/Fe2+ のカップリングの酸化還元状態が ネルンストの式で計算されます。Eh 値が大幅に異なる系は、酸化還元平衡に達しないことを示します。


  5. 鉱物の飽和度状態と気体のフガシティの計算結果が出力ファイルにリストされます。


  6. Plot > Piper Diagram を選択します。パイパーダイアグラムは液体 (fluid) の主たるイオン組成を示します。


  7. File > Open > Termo Data を選択します。thermo_hmw.dat ファイルを選択して、Pitzer 式による活量を計算します。


  8. 吸着反応のデータセットを開きます。オプションとして、分配係数 (Kd)、Langmuir と Freundlich の等温式、イオン交換、電気二重層 (Two-layer) 表面錯体モデルが用意されています。
    File > Open > Sorbing Surfaces を選択します。Basis ペインに吸着鉱物 Fe(OH)3(ppd) の質量を含む流体成分を入力します。


  9. 吸着鉱物の表面電荷と電位の計算結果の表示。全表面錯体の濃度が静電補正の大きさをあらわすボルツマン因子と共にリストアップされます。吸着と溶存化学種の濃度を比較します。表面と溶液間の分布の計算結果が表示されます。