2. チュートリアルの概要
このチュートリアルは、Analytica を使用するための実践的な入門書です。すでに用意されている Analytica モデルの探索と分析の仕方、および、 Analytica モデルの新規作成方法をステップ・バイ・ステップの手順で説明します。チュートリアルの各セクションは、後半になるほど前の章で取り扱った内容を前提に構成されていますので、各章は順番に進めるようにしてください。
Analytica をはじめてお使いになる方は、1章から5章のすべてをお読みになることをおすすめします。時間にして2~3時間ほどです。お急ぎの方は、本文を読み飛ばして、四角い枠に囲まれた手順のみをご覧ください。用語や概念に不明な点があれば、用語集で調べたり、本文を読み返してください。また、自分でモデルを構築しようとする場合は、事前に9章をご覧ください。ここには、Analytica に同梱されているサンプルモデルに関する説明があります。これから構築したい内容に近いサンプルが見つかれば、それを参考にモデルを構築することができます。
このチュートリアルは、Analytica に装備されている基本機能の幾つかを紹介するために作成されています。基本機能をすでに習得されており、さらに詳細な情報が必要という方は、Analytica User Guide をご覧ください。
- Chapter 1: Using the Rent vs. Buy Model
この章は、 Analytica モデルを開く方法と、それを実行する方法を紹介します。住宅の購入またはレンタルにかかる総コストを分析するためのサンプルモデルを簡単なインターフェースを使って開きます。入力値を変更しながら結果を計算することで、その効果を確認します。不確実性をあらわす結果が様々な方法で表示されます。
- Chapter 2: Exploring the Rent vs. Buy Model
この章は、モデルの構造と前提条件を表示する方法を紹介し、影響ダイアグラム、変数、定義内容を実際に見ていきます。
- Chapter 3: Analyzing the Rent vs. Buy Analysis Model
この章は、 重要性分析 (importance analysis) と感度分析 (sensitivity analysis) を実行し、どの不確実性変数が結果に最も影響を及ぼすかを確認する方法を紹介します。
- Chapter 4: Creating Models
この章は、 Analytica で新規モデルを作成する方法を紹介します。自動車を所有して運用するコストを分析するモデルを構築する過程で、変数を作成し、変数間の関係を定義し、ドキュメントテキストを追加して結果を計算します。また、モジュールを作成し、モジュール間の依存関係も追加します。
- Chapter 5: Working with Arrays (Tables)
この章は、 モデルにインデックス変数を追加する方法と、テーブルの編集方法を紹介し、テーブル関数の紹介とともに、Analytica でテーブルがどのように動作するかを説明します。
- Chapter 6: Creating the Party Problem Model
この章は、 次のパーティをどこで開くかという良くある問題を見ていきます。このモデルでは確率テーブル (probability tables) と条件付き決定論的テーブル (conditional deterministic tables) が紹介されます。離散的または条件付きの不確実性を使用するモデルの場合は、この章を必ずお読みください。
- Chapter 7: Creating the Foxes and Hares Model
この章では、 互いに依存し、時間と共に変化する個体数の動態モデルを作成します。動態シミュレーションや時間と共に変化する変数を使用するモデルの場合は、この章を必ずお読みください。
- Chapter 8: Sharing Models with Others
この章では、作成したモデルを、Analytica Free 101 または WEB を使って他のユーザーでも利用できるようにする方法を学びます。
- Chapter 9: Example Models and Libraries
この章は、Analytica に用意されている全てのサンプルモデルを簡単に説明します。独自のモデルを作成する際は、ここを調べるようにしてください。