14.1 マッピングウィンドウ
GS + では、空間データを内挿することで 2-d および 3-d マップを作成できます。マップに使用するデータは、クリギングや IDW 分析を経て内挿アウトプットファイルとして生成されたものになります。マップは、各種等高線作成スキームを使って様々な方法で表示できます。3次元マップであれば、直接回転させることができます。2次元および3次元マップであれば、ズームすることで、データの移り変わりやその他のマップ特性を拡大表示することができます。また、GS+ の標準フォーマットで保存されたインプットファイルのサンプルのポスティング (オリジナルデータの位置) を表示したり、推定量の標準誤差をマップに表示させることができます。
Map Input File
- Select :マップ表示させるデータを含むファイルを選択します。デフォルトのファイルの拡張子は、選択したファイルフォーマットに対応しますが (例:GS + のフォーマット .krg, .blk,
および .pun)、任意の拡張子のファイルを選択することもできます。
- View:選択したファイルを View File ウィンドウに表示します。
- Format:インプットファイルとして読み込むのに使用するフォーマットを指定します。ファイルの拡張子が .krg,
.idw, .blk, .pun であれば、GS+ フォーマットとみなされます。このフィールドでフォーマットを選択すると、前提とされる全てのフォーマットは無視されます。
- GS + Krig format (.krg) :このフォーマットには、ヘッダ領域に内挿グリッド、変量名、および、これからマッピングを行うのに必要とされるファイルに関するその他の情報が定義されます。データレコードには、クリギングにより内挿する XY 座標の位置や Z 推定量、Z 推定量の標準偏差、および、推定に使用した近傍数が含まれます。詳細は Chapter 11 をご覧ください。
- Surfer ® Grid format (.grd) :このフォーマットには、短いヘッダ領域にマッピングを行うのに必要な情報が定義されています。データは、内挿グリッドの特定の隅から開始する Z-estimates の連続ストリームとして記述されます。このフォーマットには、推定値の標準偏差と内挿にしようした隣接ポイントの数に関する情報は含まれていません。このフォーマットは、Golden Software 社製マップ作成プログラム Surfer® と互換性があります。なお、Surfer® Grid フォーマットは、インプットファイルで使用する Surfer® XYZ フォーマットとは異なる点に注意してください 。詳細は Chapter 11 をご覧ください。
- ArcView ® Format (.asc) :Surfer フォーマットと似ていますが、ヘッダ領域のフォーマットが異なり、Z 推定値は異なる内挿グリッドの隅から開始するパターンで記述されます。このフォーマットには、推定値の標準偏差と内挿にしようした隣接ポイントの数に関する情報は含まれていません。また、このフォーマットでは、内挿する x および y の間隔は同じである必要があります (これらは Interpolation Grid ダイアログウィンドウで同じ間隔に設定できます)。このフォーマットは、ESRI 社製 ArcInfo Geographic Information System と互換性があります。詳細は Chapter 11 をご覧ください。
- GSLib Format (.out) :このフォーマットは、GeoEas インプットフォーマットと似ています。最初の長いレコードには、GS + が GSLib ファイルをマッピングする際に読み込む座標間隔情報が含まれています。このファイルの2つ目のレコードは、3つのヘッダレコード “estimate,” “estimation variance” (または “standard deviation”), および “neighbors” を指定するものです。それ以降のレコードは、Surfer ® と同じ順序ですが、フィールドが1つだけでなく (Z 推定量)、1レコード当たり3つのフィールド (推定量、推定誤差、および、近傍数) が存在する点が異なります。詳細は Chapter 11 をご覧ください。
Map Grid
- X direction:読み込んだファイルの X (水平) 方向の範囲です。
- Y direction:読み込んだファイルの Y (垂直) 方向の範囲です。1次元のデータセットの場合は、このフィールドは空白になります。
- Z values:インプットファイルの Z 推定値の範囲です。
- Z SD values:インプットファイルの Z 推定量の標準偏差の範囲です。このボックスは、インプットファイルが Z 値と Z 標準偏差の値の両方を含む GS+ フォーマットのときだけ選択できます。
- N (N missing) :インプットファイル内の有効レコード数と、欠損値の数 (括弧内に表示) です。欠損値をあらわす記号 (例:-999) のデフォルトは、Preferences - General ダイアログで指定した内容です。マップファイルの欠損値をあらわすアクティブな記号は、Map Contour Intervals ウィンドウに表示されます。欠損値は、透明な領域としてマップに表示されます。排他的ポリゴンは、クリギングの解が存在しない任意の内挿地点と同じく欠損値としてマッピングされます。
Variate to Map
- Z values:ファイル内の Z 推定値をマップ化します。
- Z standard deviations または Z estimation variance:ファイル内の Z の推定分散または標準偏差をマップ化します。インプットファイルが Z 値と Z 標準偏差 (または Z 推定分散) の値の両方を含む GS+ フォーマットのときだけ選択できます。
- Sample Posting :オリジナルのサンプル地点のみをマップ化します。インプットファイルと同名で拡張子が .pos のポスティングファイルが必要です。このファイルは、内挿処理を経て生成されます。もしこのファイルがなければ、サンプルのポスティングをマップにすることはできません。アクティブデータの座標ポスティング (Quantile
Plots) は、前に説明した Data Summary ウィンドウの X,Y Coordinates タブで確認できます。
Graph Type
- 2-d:データに関する平面の2次元マップを表示します。
- 3-d:データに関する3次元マップを表示します。マップの高さは、Map ウィンドウの Edit Graph コマンドを使って調整できます。Map ウィンドウの Rotate コマンドを使えば、パースペクティブを調整できます。
- 1-d:1次元データ (例:地理的トランセクトや時系列) を XY グラフとして表示します。2次元データでは選択できません。
- Show legend:マップの隣に等高線の凡例を表示します。
Surface
- Contour lines:等高線間隔の間にラインを描画します。
- Color bands:等高線の間の領域を異なるカラーで塗りつぶします。カラーは下記の Define Contour Levels をクリックして、Define Contour ダイアログウィンドウで指定できます。
- Smoothing:データにわずかなスムージングを適用して視覚化を改善します。
- Solid pedestal:3-d マップにおいてサーフェスより下の領域を単色で塗りつぶします。
- Wireframe:3-d マップにおいて、サーフェスの上に XY グリッドを重ねて表示します。
- Wireframe Weave:ワイヤーフレームグリッドの密度を指定します。weave を 0 にすると、全てのデータ行列ごとのグリッドラインが表示されます。weave を 1 にすると1つ置きに行列をスキップし、2にすると2つおきにスキップされます。以下同様。
Contour Levels
- Number:マップに配置する等高線レベルの数です。
- Define:Map Contour Intervals ダイアログウィンドウが開き、個別の間隔の区切りと等高線バンドのカラーを設定できます。
Map Legend
- Show legend:マップの隣に等高線の凡例を表示します。
- Continuous と Stepped :区切りの隣 (例:カラーバンドの間) に値をもつ連続スケールとして凡例を表示するか、ボックスカラーの隣に値を持つステップ型フォーマットで凡例を表示できます。
Ceiling
- Contour lines :プロットサーフェスの上に等高線を投影します (3-d マップのみ)。
- Color bands:プロットの天井にカラーバンドを投影します (3-d マップのみ)。
Floor
- Contour lines:プロットサーフェスの下に等高線を投影します (3-d マップのみ)。
- Color bands:プロットの床面にカラーバンドを投影します (3-d マップのみ)。
Grid Lines
- X axis:3-d プロットの背面の X 軸に沿って垂直のグリッドラインを配置します。
- Y axis:3-d プロットの背面の Y 軸に沿って垂直のグリッドラインを配置します。
- Z axis:3-d プロットの背面に沿って水平のグリッドラインを配置します。
Draw
Map Image ウィンドウにマップを作成します。