12.1 逆距離加重法 (IDW) と通常距離加重法 (NDW)

Inverse Distance Weighting (IDW) と Normal Distance Weighting (NDW) は、内挿地点からの距離によってのみ重みが付けられる隣接位置の値によって内挿値を推定する内挿手法です。IDW と NDW はいずれも、内挿する位置の値から遠いポイントよりも隣接するポイントの方が関係が密接であるはずだという基本的仮説以外には、空間的関係に関する仮説を立てません。IDW は、NDW より強い重みを隣接ポイントに適用します。Inverse Distance Weighting (逆距離加重法) で使用する式は以下のとおりです:

Zestj = Σ [ zi / (hij+s)p] / Σ [1 / (hij+s) p]

ここで、

Normal Distance Weighting (通常距離加重法) で使用する式は、IDW と同じですが、分母が [距離と平滑化因数の和の逆数] ではなく [距離と平滑化因数の和] になります。

重み乗数 p は、内挿位置とサンプル位置間の距離 h ij と共に低下する比率によって定義されます。一般的な値は 1-5 です。

平滑化因数 s は、与えられた内挿地点に関して、任意の1つのサンプル値が推定値に対して過度の影響を及ぼす尤度 (likelihood) を還元したものです。IDW の内挿は厳密ですので内挿する地点 j がサンプル地点 i と同じであれば、Zestj = zi となり、これにより鋭い「ピーク」や「谷」になる場合があります。このような場合は、s > 0 に設定することで、このピーク効果を抑えることができます。

IDW タブは Interpolation ウィンドウにあります: