8.4 h 散布図 (h-Scattergrams)

h 散布図 (h-Scattergrams) では、与えられたラグクラス h に関する各先頭値 zi が各末尾値 zj に対してプロットされます。地点 i および j における与えられた任意のポイント対の差を計算する式は以下の通りです:

Dij = zizj

ここで、

なお、h 散布図は、その方向 (等方性か、特定の異方性の方向か) とラグクラスによって異なります。前に表示した以下のバリオグラムでは、等方性バリオグラムのラグクラス 7 をあらわすポイント上にカーソルがあります。他のポイントとは異なっているためそこに外れ値があると考えられます。

このバリオグラムのポイントをクリックするか、Cloud ボタンをクリックすると、以下に示すようにラグクラス 7 に関する h 散布図が表示され、多くの対がそれ以外の対とは非常に異なっていることが明らかになります。 45 度ラインより離れたところにあるそれぞれのポイントにカーソルを置くと、いずれも対番号としてレコード4にあることがわかります (以下のカーソルは、分離距離が 52.28 のレコード4と 92 をあらわすポイントに置いたものです)。

この h 散布図のポイントをクリックすると、Sample Details ウィンドウが表示されます。このウィンドウには、この対に関するデータレコードのひとつを一時的にマスクするオプションが用意されています。

レコード4は、対の外れ値の全てのメンバーであるため、値として 6.0 を持つレコード4 (これは Data Worksheet で確認できますが、データが変換されている場合は変換された値とワークシートの値は一致しません) をマスクします。これにより、より妥当性のあるバリオグラムを得ることができます:

ラグクラス 7 に関する分散クラウドを再度調べてみると (下図参照) 、y 軸の最も高い値は、前と比べて大幅に下がっていますが (13.65 から 1.31)、更に重要なことは、主要な外れ値の対の全てが無くなっていることです。分析から単一のデータレコードを除外することによってこうなったのです。

右クリックメニューとその他のコマンドは、Variograms ウィンドウで行うのと同じです。