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更新日: 14/03/20

9. マルチテーパ法によるスペクトル解析

分散の少ないスペクトルを作り出す2つめのオプションは、マルチテーパ法です。マルチテーパ法では、直交するテーパ (窓) のセットがデータに適用され、それぞれのスペクトルは平均化され、1つに合成されます。データの一部を使ってスペクトルを作成し、セグメントをオーバーラップするやり方と違って、各テーパではすべてのデータを使用してスペクトルを作成します。

マルチテーパ法は、窓関数を使って作成したスペクトルを平均化するのに似ています。ただしそれは、別の窓関数と非常に高い相関があるため (すべてのピークの形状がよく似ているため) 、多少の冗長性が表われます。そうしたデータ窓と違い、マルチテーパ法の直交するテーパで作成されたスペクトルは、相関性がありません。最初のデータ窓だけが一般的な形状をしています。

テーパが異なるスペクトルは、高調波の中央にピークを生成しません。最初のテーパのみが、高調波の中央にピークを生成します。他のテーパのピークは、その周波数の上下にわずかにずれます。各スペクトルは、信号全体のスペクトルを構成します。

マルチテーパ法のメリットは、フーリエ変換の分解能が損なわれず、データ端での損失がないことです。境界付近の信号データは最初のテーパによって損なわれますが、続くテーパによってそれは補われます。各信号から作られた全体のスペクトルは、正確な相対的信号レベルとなります。

デメリットは、全体のスペクトルの周波数解像度が低いことです。さらに、テーパリングによって元のデータが変更されてしまいます。元データと一致するようにスペクトルを正規化して信号レベルを保護しても、周波数の変形 (テーパ窓における時間軸の増幅に対応した周波数の変形) によって変更されてしまいます。これにより信号レベルは弱くなってしまうため、マルチテーパ法ではピークから振幅と信号レベルの絶対値を求めることはできません。

  1. Spectral メニューまたはツールバーの Fourier Multitaper Spectra オプションを選択します。Algorithm は Adapt Wts、スペクトルウィンドウの幅 nPi4、テーパ数 nWin5、FFT の幅 Nmin4096、Plot は dB Norm/F、ピーク数 sig2 に設定します。

  2. Toggle Display of Reference Data オプションは OFF にして下さい。

  3. Logarithmic Y2 axis ボタンをクリックして下さい。

表示されているスペクトルピークは、マルチテーパ法によるスペクトルのものです。このグラフからは、相対的なスペクトルレベルはわかりますが、ピーク全体の中央となる周波数はわかりません。AutoSignal は、F-比スペクトルのピーク位置を使用して周波数を計算します。F 値は有意性の尺度であり、分散には直接関係はありません。

 

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