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カナダでは現在、35万人を超える心不全患者が病に苦しんでいます。他のすべての心血管疾患とは対照的に、心不全の発生率は着実に増加の一途をたどっています。検査法や医薬品の目覚しい発達にもかかわらず、心不全の診断を下された全患者のうち約半数が 1年以内に命を失っています。西洋社会の病と考えられていた心臓の病、とりわけ心不全は、いまや開発途上国においても急速に広まりつつあります。
ゲルフ大学に属するオンタリオ獣医科大学 (Ontario Veterinary College at the University of Guelph) では、心不全のメカニズムの研究と新たな治療法の開発が進められています。大学の研究者は以下に示す3つの研究テーマに関心を向けています。
研究の現場では、グラフの作成とデータの分析に KaleidaGraph が利用されています。シグナル伝達分子が筋機能にどう影響を及ぼすかを解明するためです。シグナル伝達分子の働きは心不全に関係するため、研究では図1に示すように筋肉に対する分子の影響が何であるのか (すなわち、それによって病が発症するのか、あるいは、補償作用が起こるのか) を調べます。処置法の種類によってシグナルの働きにどのような違いが出るかを示したのが図2になります。
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KaleidaGraph は、筋活性曲線のプロットと得られたデータの統計解析に使用されます。カルシウムが筋肉に取り込まれると反応が始まり、活性を示すシグモイド (S 字型) 曲線が形成される訳ですが、この曲線を形成するデータのフィッティングに KaleidaGraph を使用します。 KaleidaGraph は、筋肉の活動がどのようであるかを説明する一連の数値(最大・最小・勾配・中央値)を出力し、出力されたデータは (すべての中央値などに)分類され、 KaleidaGraph の統計機能によって解析がなされます。
「我々の研究では、シグモイドグラフのプロットと Hill 近似式による回帰分析が欠かせません」と、ゲルフ大学助教授で KaleidaGraph 使用歴7年のグレン・パイル博士は語ります。「グラフ作成プログラムは他にもありますがその多くは、シグモイド型のデータポイントを思うようにうまくフィットできないんです。曲線を作るのにわざわざ表示する変数を少なくしていたものです。」
「 KaleidaGraph は、印刷物として入稿可能な高品質の図表を作成できる点は、もちろん便利ですが、そればかりでなく、データのプロットから統計分析に至るまで我々に必要な作業はすべてこれだけでまかなえる点も大いに気に入っています。 KaleidaGraph を使う以前は、グラフはグラフソフト、統計は統計解析ソフトという具合に別々のプログラムを使用していました。場合によっては、使用する統計手法にあわせてさらに複数のプログラムを使い分けていたほどです。」