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画期的なインターフェース仕様

Gene Construction Kit® は、グラフィカルな操作体系と高度なドロー機能で DNA 配列の取り扱いを飛躍的に容易にしたデスクトップ・クローニング・ツールの代表的ソフトウェアです。複雑なクローニング・プロジェクトを設計・管理するような場合、あるいは、Gene Inspector 等の塩基配列分析プログラムで使用する DNA 配列を構築するような場合に最も適したソフトウェアです。GCK を使えば、専門誌への投稿、スライド、ポスター、学術論文などに適したモノクロまたはカラーの高品質なイラストレーションを素早く作成できます。ここで使用されている図表はいずれも Gene Construction Kit によって作成されたものです。

 

DNA 配列をグラフィカルに操作

Gene Construction Kit で DNA 配列のグラフィック要素を操作すると、DNA 配列の該当する部位はそれに合わせて自動的に更新がなされます。カット、コピー、ペーストなど、グラフィック要素に対してなされた操作は、その背後にある DNA 配列に対しても変更内容が反映されます。

 

コンストラクトのグラフィック表示と塩基配列表示

コンストラクトはグラフィックモードと配列モードの両方で操作・表示させることができます。グラフィックモードでコピーした断片を配列モードで配列としてペーストしたり、その逆も可能で、2つのモードが完全に一体となっています。

上図は、コンストラクト全体をグラフィックで表示し、その配列の一部を抜き出してテキストで表示したものです。いずれの表示法においてもセグメントの配色が保持されている点に注目してください。また、いずれの表示法でもセグメントを選択し、カット、コピー、ペーストすることができます。DNA らせん構造に対応するアミノ酸配列を表示させることもできます。いずれの表示においても、セグメントをダブルクリックして選択し、別の領域にドラッグすることができます。円形のコンストラクトでセグメントを選択すると、選択された領域は識別しやすいよう円弧状に反転表示されます。

 

DNA セグメント末端の自動検出

あるセグメントを選択してカットしたりコピーする場合、セグメントの区切りに使用されるサイトによってその末端が決まります。Gene Construction Kit では自動的に制限酵素で生成される付着末端をモニターします。生化学的に矛盾する末端の場合は決して結合させません。もし無理な結合の場合は、図のようなライゲーション(連結)ダイアログボックスが現れます。

ダイアログで配列付近に表示された矢印をドラッグし、断片末端を適合させるまでは、OK ボタンは有効になりません。スペシャルペースト・オプションを使って、ペーストする前にあらかじめ配列を反転させたり、末端を埋め合わせたり、切り揃えたりすることで、操作の妥当性を保証するライゲーション・ダイアログを表示させないこともできます。

 

グラフィック表示モード (Graphic Display Mode)

グラフィック表示モードでは、コンストラクトを直線または円形状に表示できます。また、コンストラクトのセグメントには、様々な幅、パターン、形状、矢印、色を指定できます。制限酵素サイトは自動的に検出とマーキングがなされ、サイトマーカーが配置されます。

コンストラクト上に制限酵素サイトがマークされる際、それらはサイトに関する認識配列、切断サイト、コメントといった情報の含まれるユーザー定義可能なリストから選択されます。上記のコンストラクトで示されているように、サイトはテキストまたは記号を使ってあらわされます。テキストには、サイト名と位置のいずれかまたは両方を含めることができます(ユーザー指定の区切りを使用)。サイトのマークは、選択した範囲の内部または外部のみ、あるいは、5’、3’、平滑切断ごと、切断の回数ごとに限定することもできます。これにより、たとえば、特定のセグメント内を切断するカッターのみをマークするといった作業が可能になります。Gene Construction Kit には、48種類の記号と 36 種類のパターンが装備されており、これを選択することができます。リンカーやアダプター(ユーザー指定のリストから選択)もコンストラクトの任意の場所に挿入することができます。関心領域(コーディング領域、イントロン、エクソン、プロモータなど)を矢印や直線であらわすこともできます。マークされた二つのサイトの間にある DNA セグメントはすべて選択、コピー、カット、ペースト、編集することができます。

 

塩基配列表示モード (Sequence Display Mode)

塩基配列表示モードのコンストラクトは 1本鎖あるいは 2本鎖からなる一連のヌクレオチドで表現されます。表示オプションでは、関心領域、制限酵素サイト、ヌクレオチドおよびアミノ酸の各ラインの開始点における位置の表示・非表示を設定できます。配列のセグメントには、任意のフォント、サイズ、スタイル、色を指定できます。DNA 配列は 3、10、または任意の数でグループ化することができます。特定の配列モチーフの周囲にフレームを配置することもできます。

配列のフォントには、等幅フォントだけでなく、Arial や Times フォントを利用しても適切に表示させることができます。改行を任意の場所に挿入できます。DNA 配列の下に1文字または3文字コードのアミノ酸配列を自動的に配置させることができます。その他の関心領域は矢印で表示できます。配列モードにおけるヌクレオチドをグループ数を設定できます。たとえば、コーディング領域は 3文字毎にグループ化し、一般リストは10文字毎にグループ化し、八量体モチーフは8文字毎にグループ化するといったことができます。

 

拡大・縮小表示 (Magnification)

コンストラクトを任意の拡大率でズームインまたはズームアウトして、表示、編集、または任意の解像度で印刷することができます。拡大・縮小表示は、cm 当たりのヌクレオチド数を設定するか、コンストラクトをウィドウやプリンターページにフィットさせるよう設定できます。必要があれば目盛を表示させることができます。

 

クロノグラフィー (Chronography)

Gene Construction Kit は、DNA セグメントの履歴を自動的に記録します。これを上記のようなコンストラクションプロジェクトの一連の経過をたどるのに利用できます。この小プロジェクトでは、ポリクローニング部位を DNA に挿入し、そこへプロモーターと遺伝子を挿入します。このステップは簡単なカット&ペースト操作のみで実行できます。セグメントがペーストされるたびにその全ての動作が記録されてゆきます。したがって、前の世代のステップを表示すると、そこで挿入された DNA の詳細も表示されます。任意のコンストラクトで最大 32,000 世代まで記録をさかのぼることができます。

クロノグラフィーは、同一のコンストラクトを異なる表示法で保存するのに利用することもできます。つまり、ある世代で制限サイトを表示し、別の世代でコーディング領域を表示し、さらに別の世代でトランスクリプトを表示し、第4の世代でコンストラクト内の各 DNA の由来を表示させることができます。任意のセグメントの任意の世代を表示し、同一コンストラクトで複数世代を表示できるこの機能は、情報表示に多くのフレキシビリティをもたらします。コンストラクトの一部でありながらそれと同時に複数のコンストラクションの履歴を記録する自然な方法を提供します。前の世代のセグメントはクロノグラフィーを通じて常に確認することができるため、ある DNA の一部の由来が何であるかを見失うことはありません。

 

コンストラクトの汎用表記 (Generic Constructs)

大文字の N だけでコンストラクトを作成し、それに制限酵素認識部位を付加することができます。つまり、解読されていない遺伝子配列を操作し、配列データが判明し次第、大文字の N をそれに置き換えれば良いわけです。配列を決定する前に、制限酵素マップの作成とゲル電気泳動パターンのシミュレーションが可能なため、次のプロジェクトの計画も進められます。